
ペンキの捨て方完全ガイド|缶や塗料の捨て方や費用・産廃についても徹底解説
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本記事では、リフォームやDIYで余ったペンキや塗料の正しい捨て方と費用、産業廃棄物としての取り扱い方について解説します。自治体では、ペンキや塗料を液体のまま捨てられません。捨てる際には、乾燥や凝固させる作業が必要になります。
ただし、少量でも回収できない自治体があるため、分別ルールの確認が大切です。大量のペンキや塗料を捨てる場合は、自治体では対応できないため、不用品回収業者へ依頼しましょう。
目次
少量のペンキ・塗料は自治体で捨てられる
ペンキと塗料は厳密には異なるものですが、以下からは「ペンキ」とまとめて解説します。
ペンキは少量であれば自治体で捨てられるところもあります。ペンキの正しい捨て方と費用について解説します。
ペンキ・塗料を自治体で捨てる手順と費用
少量のペンキを自治体で捨てる手順は、以下のとおりです。
- ペンキを新聞紙やキッチンペーパーに塗り広げる
- 風通しの良い場所で乾燥させる
- 自治体のルールに従って捨てる
ペンキには、揮発性のある有害な物質が含まれています。乾燥させる際は、風通しの良い場所で作業を進めるか、窓を開けるなどして換気を行いましょう。水分が残った状態では捨てられないので、しっかりと乾燥させることが大切です。
ただし、一部の自治体ではペンキが少量であっても捨てられません。捨て方についても、異なる場合があります。各自治体の分別区分と費用は、以下のとおりです。
都市名 | 分別区分 | 費用 |
愛知県名古屋市 | 可燃ごみ | 可燃ごみ袋代のみ |
岐阜県岐阜市 | 市が処理できないもの (処理業者に相談する) | – |
岐阜県各務原市 | 市では処理できないもの (販売店に相談する) | – |
三重県鈴鹿市 | もやせるごみ 残塗料処理剤が必要 | もやせるごみ収集袋代 残塗料処理剤代 |
また、ペンキの捨て方について、分別ガイドに記載のない自治体もあるため、問い合わせが必要になる場合もあります。ペンキを誤った方法で捨てると、回収されないだけでなく、環境汚染や自然発火の原因にもなります。各自治体の分別ルールを守って、適切に捨ててください。
スプレー塗料はガス抜きが大切
缶に入ったスプレー塗料についても、適切な作業を行うことにより自治体で捨てることが可能です。スプレー塗料の中にガスが残った状態では引火する危険があります。捨てる際は、中身を使い切りガス抜きすることが重要です。
ただし、ガス抜きの方法やゴミの出し方について、自治体で異なる場合があります。各自治体の分別区分と出し方は、以下のとおりです。
都市名 | 分別区分 | 出し方 |
愛知県豊田市 | 危険ごみ | 穴を開けずに出す |
岐阜県大垣市 | 発火性もえないごみ | 穴を開けて出す |
三重県鈴鹿市 | もやせないごみ | 穴を開けて別ゴミと別けて出す |
スプレー塗料に穴を開ける際、小さな火花が発生し、残ったガスに引火して爆発を起こす場合があります。穴を開ける場合は、中身を使い切ってから、屋外の火の気がない風通しの良いところで作業を行いましょう。
また、穴を開けずに出すと決まっている自治体で穴を開けてしまったり、分別を間違えるとゴミ収集車火災の原因になることもあります。必ずルールに則って出してください。
実際、平成30年11月28日に豊川市御油町地内にて、不燃ゴミの収集時にゴミ収集車の火災事故が発生しています。原因は「危険ごみ」に出すべきスプレー缶やライターが「不燃ゴミ」として出されたことです。必ず中身を使い切って、ルールを確認してから出しましょう。
ルールの確認が面倒・よくわからないという場合は、役所に問い合わせるか、不用品回収業者に依頼してください。
大量のペンキ・塗料を捨てる方法と費用
大量のペンキを捨てる方法と費用について解説します。
自治体で捨てる
大量のペンキは残塗料処理剤(塗料固化剤)を使用することで自治体で捨てられる場合があります。ペンキを捨てる際に、残塗料処理剤を使用して固めることで燃えるゴミとして捨てることが可能です。残塗料処理剤は30gで約400mlのペンキを固められ、400~700円で販売されています。残塗料処理剤の使用方法は、以下のとおりです。
- 残ったペンキを余裕のある容器に移す
- 残塗料処理剤を適量加える
- しっかりかき混ぜる
- ペンキの3倍の水を加えて2~3分かき混ぜる
- ゲル状になったペンキを広げて乾燥させる
- 自治体のルールに従って捨てる
ペンキは残塗料処理剤を使って固めると5倍ほどに膨らむため、十分に余裕のある容器を準備してください。水性ペンキの場合は、水を加える必要はありません。固めたペンキがあまりにも多い場合は、まとめて捨てると回収されないため、小分けにする必要があります。
ただし、固めても回収できない自治体があるため、作業前に公式サイトなどで分別ルールの確認を行いましょう。
また、事業所から出たものは事業ごみに分類されるため、自治体によって対応が異なります。自治体が対応できない場合は、専門業者に回収を依頼してください。
フリマやオークションで売却
まだ使用できるペンキなら、フリマやオークションで売却できます。DIYが流行している今、安価でペンキを手に入れたいという人が多く、需要が高まっています。さらに、費用をかけずに捨てられることも魅力です。
しかし、ペンキを売却する場合は急ぐ必要があります。一度でもペンキを開封すると凝固が進むため、なるべく早く使い切らなければなりません。長く放置してしまうと完全に固まってしまい、使用できなくなります。ペンキには使用期限もあり、未開封でもメーカー出荷から1年以内に使用することが推奨されています。
また、発送方法に制限があります。運送会社ではラッカー塗料は送れません。ペンキは航空輸送もできないためエリアや配達日に制限がかかる場合もあります。フリマやオークションは、いつ売れるかわらないため、開封済みのペンキは売却しづらい商品です。
もし、保管中にペンキが固まってしまうと、捨てる手間が増えます。固まったペンキは自治体で捨てられる場合がありますが、缶は分別しなければいけません。固まったペンキを缶から取り出す際、けがを負うリスクもあるため、細心の注意が必要になります。
ペンキをフリマやオークションで売却する場合、手間や労力がかかるため、次回のDIYのために保管しておくことも良い方法です。DIYではペンキ以外にもさまざまな廃材が出てきます。DIY廃材の適切な捨て方について、こちらの記事で解説しています。
廃塗料回収業者へ依頼する
廃塗料回収業者へ依頼することで、ペンキを液体の状態で捨てられます。廃塗料回収業者では、ペンキ一缶を2,000~3,000円程度で回収しています。分別や固める作業が必要ないため、手軽に捨てることが可能です。
ただし、少量のペンキについては回収できない場合があります。10缶以上など、ある程度のまとまった量がないと回収を行っていない業者が多いです。回収日を指定すると追加料金がかかる場合もあるため、依頼を行う前に回収条件の確認を行いましょう。
不用品回収業者へ依頼する
不用品回収業者へ依頼することで、誰でも手軽にペンキを捨てられます。ペンキが缶に入ったままでも回収が可能です。もちろん、残塗料処理剤(塗料固化剤)などでペンキを固める必要もありません。さらに、一人では運べない家具や家電なども回収を依頼できます。
ペンキが大量にある場合は、積載プランがおすすめです。家庭ごみをはじめ、産業廃棄物を含む事業ごみなども、まとめて捨てられます。積載プランの相場は、以下のとおりです。
プラン名 | 目安の間取り | 料金相場 (平車、箱車などトラックによる) |
軽トラック積載プラン | 1R~1DK | 1,3000~30,000円 |
1.5tトラック積載プラン | 1K~1LDK | 40,000~50,000円 |
2tトラック積載プラン | 1LDK~2LDK | 60,000~80,000円 |
4tトラック積載プラン | 3LDK~戸建て | 80,000円~要見積もり |
不用品回収業者の中には、回収できるものが限られている場合があります。産業廃棄物の回収を依頼する際は、産業廃棄物収集運搬業許可を得ているか、事前に確認しておきましょう。
缶を捨てる方法と費用
ペンキが入っていた缶は、中を空にすることで自治体で捨てられます。大型のペール缶や一斗缶の場合、自治体によっては分解が必要です。各自治体の缶の分別区分と費用は、以下になります。
都市名 | 分別区分 | 費用 |
愛知県豊田市 | 金属ゴミ | 金属ごみ指定袋代のみ |
岐阜県岐阜市 | 粗大ゴミ | 420円 |
三重県亀山市 | 破砕粗大ゴミ | 無料 |
ただし、大量の缶や事業で出た缶は自治体で回収できない場合があります。自治体で缶を捨てる際は、自治体の分別ルールを守って、適切に捨てましょう。
ペンキ・塗料を捨てる際の注意点
ペンキを捨てる際の注意点について、詳しく解説します。
ペンキ・塗料は産業廃棄物
事業活動によって生じた不用なペンキは産業廃棄物として処理しなければなりません。しかし、ペンキの状態や成分によって、産業廃棄物の分類が異なるため注意が必要です。ペンキの分類は、以下になります。
ペンキの状態や成分 | 分類 |
固形状のペンキ | 廃プラスチック類 |
泥状のペンキ | ・汚泥 ・油分を5%以上含むものは「汚泥」と「廃油」の混合物 |
液状のペンキ | ・水溶性の場合「廃プラスチック類」と「廃酸又は廃アルカリ」の混合物 ・溶剤系の場合「廃プラスチック類」と「廃油」の混合物 ・溶剤の引火点が70℃未満の場合「廃プラスチック類」と「引火性廃油」の混合物 |
引火性廃油は特別管理産業廃棄物に該当し、通常の産業廃棄物より厳しい規制と処理基準が設けられています。引火性廃油は危険な廃棄物のため、処理を依頼する業者は廃棄物の許可証を得ていなければいけません。
回収を依頼する際は、産業廃棄物収集運搬業許可証を取得している業者を選ぶことが大切です。
換気をしっかり行う
ペンキの使用中や乾燥中は換気をしっかり行いましょう。ペンキには有機溶剤などの有害物質が含まれています。換気が不十分な場合、健康被害を引き起こすリスクが高いです。
有機溶剤を長時間吸い込むと、頭痛やめまい、吐き気や呼吸器障害などの症状が発生する可能性があります。密閉された空間では揮発成分が留まりやすく、短時間でも危険です。
また、乾燥中に発生する揮発性成分が空気中に充満することで、引火の危険性もあります。ペンキを扱う際は、窓やドアを開けて風通しを確保し、換気扇や扇風機を活用して空気を循環させましょう。
うすめ剤は自治体で捨てられない
シンナーなどのペンキうすめ剤は自治体で捨てることができません。シンナーは引火点が70℃未満の揮発油類に分類される特別管理産業廃棄物です。人体に悪影響を及ぼすことや、火災や大気汚染の原因にもなるため、自治体では処理困難物にあたり回収できません。
下水や排水溝に流すと水質汚染を引き起こし、罰せられる可能性があります。誤った方法で手放すと、重大な事故につながる場合があるため、専門業者へ依頼するなど、適切に処理を進めましょう。シンナーの取扱いに困った際は、不用品回収業者への相談をおすすめします。
ペンキ・塗料が付いた紙や布はリサイクルできない
ペンキが付着した紙や布は、リサイクル資源として回収できません。紙や布のリサイクルでは、粉砕や洗浄の工程をへてリサイクルを行います。ペンキが付着していると、工程が正常に進まず品質が低下する原因になります。養生に使った段ボールや作業で汚れた服はリサイクルせず、自治体の分別ルールを守って捨てましょう。
服の片付けと捨て方について、こちらの記事で詳しく解説しています。
自然発火に要注意!
ペンキを乾燥させる際は、自然発火に注意してください。ペンキの自然発火は、酸素と温度、密度などの条件がそろったときに起こりやすいです。ペンキやワックスなどの油類は、酸素に触れることで酸化し、酸化熱を発生させます。温度と密度が高ければ高いほど熱がこもり、発火に繋がります。
たとえば、ペンキを塗り広げた紙や拭き取った布などを、ビニール袋に入れたまま放置すると、自然発火が発生するリスクが高く危険です。部屋に山積みしたまま放置することも、自然発火の恐れがあります。
火災が発生した際、消火に棒状水(直線的な強い水流)や高圧水の使用は避けてください。棒状水や高圧水を使用すると、燃えているものが飛散し、火の勢いが増したり範囲が広がったりする危険があります。かえって火災を悪化させる可能性があるため、適切な消化方法を選択することが重要です。
万が一の火災に対処する場合は、霧状放水や消火器などを使用して、適切に消化を行いましょう。
ペンキ・塗料の回収は粗大ゴミ回収隊へお任せ!

ペンキや塗料の回収は、産業廃棄物収集運搬業許可証がある「粗大ゴミ回収隊」へお任せください。不用品の種類を問わずまとめて回収します。少量なら単品回収、大量の場合はトラック積載プランが便利でお得です。
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積載プラン間取りの目安:1R~1K
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